プログラム概要

一橋ICSのEMBAプログラムは、長年定評のあるMBAプログラムと同様「二つの世界の融合」(The Best of Two Worlds)というミッションのもと、一年間でエグゼクティブMBA(EMBA)の資格が取得可能なプログラムであり、授業はすべて英語で行われます。日本・欧米双方の経営手法の強みを学び、グローバル化が進む経営環境において、それらを有機的に応用できる経営人材を育てることを目指します。学生は3度の海外研修を通じ、新興国でのビジネス展開の手法や異文化経営を学ぶと共に、デジタル革命がいかに今後の経営を変えていくかなど、最近の企業経営にとって欠かすことができない内容も盛り込んでいます。

当EMBAプログラムは、対面講義とバーチャルクラス(オンラインでの授業)で構成され、会社を離れる時間を最小限にしながら、経営スキルを磨くことができるよう設計されています。一年間のコースのうち6週間(週日)は一橋ICSの千代田キャンパスにおける講義があり、さらに海外での研修にも参加する必要があるため、修了には勤務先企業のサポートが必須です。スポンサー企業にとっても、優秀な人材が仕事から離れることなく、幹部候補として必要な経営のトレーニングを受けられるという利点があります。

プログラム構成、カリキュラム、スケジュール

一橋ICSは、実際の現場で適切な判断を下せる実践知を備えたグローバル・リーダーとしてビジネス・プロフェッショナルを育成します。

(I) ファウンデーション・ステージ:
     9~12月(4カ月)
ファウンデーション・ローンチパッド
Foundation launch pad
9月上旬、東京の一橋ICSのキャンパスにおける2週間の集中講義(ファウンデーション・ローンチパッド“ FLP„)ではじまります。基本的な経営理論を学び、さまざまな分析ツールや経営者として必要なスキルを身につけることが主な目的です。またファウンデーションステージは、学生同士が互いに学び合えるよう、お互いを知り合う場でもあります。
コア・コース
core courses
9月から12月までの4カ月間は、ICSの教員による10のコアコースでは、基本的な経営理論の習得を目指します。それぞれのクラスでは、基本理論と関連性のある最近の経営課題を取り上げます。大企業の幹部をゲストスピーカーとして招いたり、講義、ケースを使った議論や対話式のセッションを通じて、企業経営の基礎を学びます。参加学生同士が互いに学ぶためも、授業での各人の参加と発言は重要視されています。
経営基礎講義
Management Essentials
この講義では一般的な経営基礎知識を身につけることを目的としています。EMBAプログラムを通じて様々な角度や観点から、コアコースでは取り上げないテーマを取り上げて、学生は経営基礎の理解を深め、知識を体得する場です。
当講義で取り上げるテーマ:
日本経済・企業の発展の歴史、日本文化が日本企業に与える影響、日本型経営の強みと弱み(人材活用の方針、リスクテイキング行動、企業の社会的役割)、2020年東京オリンピックに向けた事業・パートナーシップ、デジタル・ディスラプション等

ファウンデーション・ステージ スケジュール

(II) マスタリー・ステージ:
      1月~8月(8カ月)
マスタリー・ローンチパッド
Mastery Launch Pad
マスタリーステージは1月上旬に、一橋ICSの千代田キャンパスで行う一週間の集中講義(マスタリーローンチパッド“MLP„)ではじまります。
MLPでは、ファウンデーション・ステージで学んだ理論や知識を相互に統合し、実際の企業経営に適用するのに必要な応用的な知識の取得に充てられます。また、様々な側面からビジネス課題を提起できるようにするための「キャップストーンプロジェクト」への準備期間ともなります。
例えば、コンサルタントの視点で、複雑で組織的な課題に取り組む際のフレームワークを学ぶ「ビジネスモデルキャンバス(Business Model Canvas)」や「課題解決法(Problem-solving)」についての授業も行い、「デザイン思考(Design Thinking)」「新興市場の経営戦略(Strategy in Emerging Markets」についても学びます。新興市場の経営戦略については、海外イマージョン活動1回目のインド・バンガロールでも取り組む課題です。
マスタリー・フォーラム
Mastery Forum
1月から5月にかけて4週末に行われる「マスタリーフォーラム」において、プロジェクトの途中経過を教員や他の学生にプレゼンテーションし、フィードバックを受け、戦略提言をより現実的に高度化することを試みます。
マスタリーフォーラムでは、経験豊富な大企業の幹部を招き経営学やリーダーシップを学びます。学生は企業トップとの交流で、独自性ある優れた戦略を生み出し、優れた経営理論だけでなくビジネスセンスも体得することを目的としています。
グローバル・イマージョン・プログラム
GIE: Global Immersion Experiences
マスタリーステージの大きな特徴の一つに、海外イマージョン活動(1週間に渡る海外での体験型研修)があります。3度の海外イマージョンを通じて、グローバルなビジネス課題を肌で体験することができます。イマージョン活動は、2月のインド・バンガロール、4月の米国・シリコンバレー、6月のグローバルネットワーク週間(GNW)で構成されています。グローバルビジネスの複雑さや難しさを経験し、新しく起きているトレンドを見極め、ダイナミックなビジネス環境を実体験することを目的にしてます。詳しくはGIEプログラムの概要説明を参照。
キャップストーン・プロジェクト
Capstone Project
EMBAプログラムを通じて、学生は各人がキャップストーンプロジェクトに取り組みます。学生の所属する企業が直面する経営課題について、戦略提言することが求められます。キャップストーンプロジェクトは、ファウンデーションステージで習得した知識を実務へと展開させるだけでなく、マスタリーステージで学んだ内容をまとめ上げる柱にもなります。キャップストーンプロジェクトの最終成果を、教員及び所属企業に対してプレゼンテーションを行うことが修了条件となります。

マスタリー・ステージ スケジュール

EMBA コアコース

9月から12月までの4カ月間、ICSの教員によるコアコースは、対面講義とバーチャル講義にて構成され、基本的な経営理論の習得を目指します。最新のグローバル経営手法に関連する基礎理論を取り上げます。大企業の幹部をゲストスピーカーとして招いたり、講義、ケースを使った議論や対話式のセッションを通じて、企業経営の基礎を学びます。参加学生同士が互いに学ぶためも、授業での各人の参加と発言は重要視されています。

コース担当教官
Building Top Management Teams for Growth安田隆二 特任教授
Creating Knowledge for Future一條和生 教授
Financing for Growth and Sustainability伊藤友則 教授
Getting Things Done 菅野寛 教授
Leading Across Diversity and Cultureロビンソン パトリシア 准教授
Leading Innovation ムスタフェロス ジェームス 特任准教授
Making Decisions for Shared Valueコーバー マイケル 教授
Measuring and Delivering Performances 古賀健太郎 准教授
Pursuing Differentiation楠木建 教授
Realizing Customer Value藤川佳則 准教授

一橋ICSのEMBA

一橋ICSのEMBAは、学生自身のビジネスパーソンとしての目標や勤務先企業の目的等、一人一人の学生に合わせたオーダーメードのハイレベルな教育機会を提供します。

学生の現職と将来のキャリア目標に最大限に活かせるよう、柔軟性を持たせたプログラムを開設しました。

  • シリコンバレー
  • シリコンバレー
  • バンガロール
  • バンガロール

リーダーシップサークル

ICSのEMBAプログラムの大きなメリットとして、学生同士・教職員との人間関係があげられますが、信頼関係を築くために、一年を通じてリーダーシップサークルが設けられています。このサークルを通じてコミュニティーとして結束し、いわゆる「場」の概念と感覚を身につけていただきます。リーダーシップサークルの有効性は、数々のEMBAプログラムや他国籍のグループにおいて認められています。質疑応答形式や個人の体験を話し、互いにフィードバックを行います。話を共有することで信頼感を養い、相互に共鳴板との役割を果たします。

キャップストーンプロジェクト

一橋ICSは、実践知を備えたグローバル・リーダーとしてビジネス・プロフェッショナルを育成しています。EMBAプログラムを通して、学生は各人がキャップストーンプロジェクトに取り組みます。ファウンデーションステージで習得した知識を、キャップストーンプロジェクトで戦略提言をすることにより、応用することを学びます。、学生は所属企業と相談しながら、所属企業が直面しているビジネス課題をなんらか選択し、その解決策や事業計画を策定するのがキャプストーンプロジェクトです。学生はキャップストーンプロジェクトの「分析対象」と「プロジェクトタイプ」を、所属企業と相談し、教員のアドバイスを受けながら以下のリストより選択し、最終的に教員の承認を得ます。例えば、あるM&A案件について、交渉戦略、企業評価、資金調達、買収後戦略、人事、PMIなどの様々な観点から課題を分析します。マスタリーステージでは、キャップスストーンプロジェクトの戦略策定を視野に入れながら、プログラム全体に参加し、新しい知識を得ることを目指します。

詳細
SELECT 分析対象の選定

所属企業または所属企業の重要な事業部門、あるいは所属企業が立ち上げようとしている新規事業、または新規事業部門を分析対象として選ぶ。

プロジェクトタイプの例
  1. (A) 全体的な戦略(例・学生の所属企業、部門、業界についての中期計画)
  2. (B) 変革(例・学生の所属企業、部門、業界について、なんらかの改革を実行する計画立案)
  3. (C) ビジネスチャンスの判断 (例・学生の所属企業、部門、業界に関するSWOT分析)
  4. (D) 事業再編(例・学生の所属企業、部門、業界について事業再編や市場からの撤退)
  5. (E) 事業計画 (学生の所属企業、部門、業界における新規事業、新製品投入、新規市場への参入計画)
PROPOSE プロジェクトの提案

1月下旬、プロジェクトに取り掛かる前には、まず各学生はどのようなプロジェクトに取り掛かるのかについて提案し、担当教員の承認を得る必要があります。2月~5月に、プレゼンテーションのための授業を数回設け(75分授業)、学生全員が各自のキャップストーン・プロジェクトについて説明する。クラスメート、教員から改善のための意見や提案を出してもらいます。

プロジェクトの提案内容は、少なくとも次の要件を満たさなければなりません。
  • 「分析対象」と「プロジェクトタイプ」の説明
  • キャップストーンプロジェクトの最終プレゼンテーションまでの計画
  • 最終発表までのスケジュール
  • 最終提出物の形式
DELIVER 最終提出物

学生は、マスタリーステージの終わりまでにキャップストーンプロジェクトを提出し、担当教員が評価を行います。
最終提出物に関する詳細要件および形態(プレゼンテーション、論文、動画等)は教員と協議し、締切日までに提出しなければなりません。キャップストーンプロジェクトの発表には、必須ではありませんが、デジタル技術の活用が盛り込むことが推奨されます。時系列でブログに掲載したり、プロジェクト全体をウェブサイトに掲載したり、公開プレゼンテーションに総合的なデジタルプレゼンテーションを取り入れるといった、様々な手法が考えられます。最終プレゼンテーションは、所属企業の経営陣もしくは、その他の専門家に対してプレゼンテーションをし、フィードバックを受けることが要求されます。
キャップストーンプロジェクトでは、以下のことを要件としています。

  • コアコースで習得した知識を総合的に応用すること
  • EMBAカリキュラムで学んだ知識や分析ツールを活用すること
  • 講義で学んだ理論と実際の経験を一体化させること

イマージョン活動

マスタリーステージの大きな特徴の一つに、海外イマージョン活動(1週間に渡る海外での体験型研修)があります。3度の海外イマージョンを通じて、グローバルなビジネス課題を肌で体験することができます。イマージョン活動は2回のグローバルイマージョン体験(GIE)と1回のグローバルネットワーク週間(GNW)で構成され、グローバルビジネスの複雑さや難しさを経験し、新しく起きているトレンドを見極め、ダイナミックなビジネス環境を実体験することを目的にしてます。(2018年度カレンダーを参照)

詳細
GIEバンガロール バンガロール(インド)に一週間滞在し、日本企業、欧米外資、現地企業や非営利団体を訪ねます。現地の経営陣や起業家と接し、躍動するインドハイテク業界の中心地で、新興国における経営の課題、ビジネスのチャンスと失敗原因、社会問題解決への取り組み等、現地の専門家から学びます。このイマージョンでは以下のテーマに取り組みます。
  • (低所得者層を含む)新興国市場でのビジネスとさまざまな課題
  • 適切な技術の革新(原則としてリバースイノベーション)
  • 起業家精神(社会に大きく貢献できる可能性のある事案)
  • グローバルな問題の解決策(非営利部門の課題も含む)
GIEシリコンバレー 起業によるエコシステムをリードするシリコンバレー(アメリカ合衆国)に一週間滞在し、現地のエコシステムのキーパーソンと交流し、起業のチャンスと課題を体験します。最新の技術革新が、既存ビジネスの破壊だけでなく、世界的な課題を解決する可能性について、現地の専門家に学びます。このイマージョンでは以下のテーマに取り組みます。
  • 技術がもたらす影響(人工知能やロボット工学等のデジタル技術が既存のビジネスモデルに与える影響)
  • 企業におけるイノベーション
  • 営利目的事業の起業
  • グローバルな課題(主に技術面)の解決策
グローバルネットワーク週間
(GNW)
GNWでは、GNAM (Global Network for Advanced Management)提携校から一校を選択して、現地でその学校のエグゼクティブMBAコースに一週間集中的に参加し、海外ビジネススクールの見解、プログラム、教員の専門的知識から学びます。マネージャー職にある他校の学生達とともに講義に参加したり、現地企業を訪問して最新のビジネス課題に詳しい専門家に話を聞くことができます。GNWの特徴は、海外の学生達とともにチームを作り、実社会のビジネス課題に取り組むことです。
Global Network および GNWの詳細はリンク先を参照。