「SMBCグループ研究基金」の設置:ICSでのサステナブルファイナンス研究を支援

2024/09/17

革新的かつ影響力のある研究を支援

Thumbnail image for smbc_group_kihon.jpg一橋大学大学院 国際企業戦略専攻 (ICS) は、サステナブルファイナンスおよびその関連分野の研究を推進するため、研究助成金制度「SMBCグループ研究基金」(以下、本基金)を新たに設立したことを発表いたします。影響力のある研究を目指すICS教員ならびにDBA学生は本基金から重大な支援を得ることになります。

背景と目的
本基金は、2025年1月(2024-2025年度)に開講され、稲葉圭一郎特任教授が担当する寄附講義「SMBCグループ・サステナブルファイナンス」に関連します。総額420万円が、サステナブルファイナンスの分野に加えて、サステナビリティに係る課題に取り組む様々な分野での研究プロジェクトに利用されることになります。

ファイナンスとサステナビリティに関する知見の拡充へ
本基金は、ファイナンスの分野にてサステナビリティに重点を置く研究を進めようとするICSの現在進行中のコミットメントを踏まえてのものです。その狙いはサステナブルファイナンスの理解深耕に役立つ様々なプロジェクトの立ち上げです。この狙いもとで、環境(E)、社会(S)、およびガバナンス(G)に関する喫緊の諸問題に対する革新的な解決策や取り組み方を探求する研究者を支援していきます。

本基金はサステナブルファイナンスの分野での私たちの取り組みの重要な一部となります。そのため、情報発信はICSが行っている広範な「ソート・リーダーシップ」の取り組みの目標と整合的なものにならないといけません。本基金は、影響力を持つに至る可能性のある研究を後押しすることを通して、サステナビリティに関する議論におけるICSのリーダーシップを支えます。

金融ビジネスや金融投資が「持続可能な開発目標」にさらに役立つことが期待されている中、ICS関係者の間では、ファイナンスとサステナビリティに関する知見の拡充が不可欠であるとの認識が共有されています。

応募と審査プロセス
本基金の審査委員会は、大薗恵美専攻長・教授、岡田英理香教授、および稲葉圭一郎特任教授で構成されます。応募は月単位で受け付けます。当該月の末日が締め切りとなります。

DBA学生の応募資格と要件
本基金の特徴の一つは、若手教員およびDBAプログラムの学生からの応募を歓迎することです。DBA学生が応募する場合、ICSの指導教員が研究チームの一員となり、かつ研究成果としてまとめられる論文の共著者になる必要があります。この要件は、本基金が質の高い指導と学術的な厳密さを重視していることを反映しています。

成果論文の発表に関する期待とインパクトの目標
助成金受領者は、高いインパクトをもたらす研究成果を発表することが求められます。具体的には、ABSのアカデミック・ジャーナル・ガイド(Academic Journal Guide)においてレベル2以上に格付けされている査読付学術誌に、論文が掲載されることを目指すことが期待されます。こうした期待は、サステナブルファイナンスとサステナビリティに関する知見を拡充させる質の高い研究成果を通じて、グローバルな学界に貢献したいという本基金の目的に基づくものです。

SMBCグループへの感謝
ICS関係者は、本基金の設立に際し、SMBCグループの寛大な支援とビジョンに対して心からの感謝を表します。同グループの支援を受けて、サステナブルファイナンスの重要な研究が始動し、ひいては次世代の研究者や実務家が有意義な変化をもたらすことができるようになります。SMBCグループとICSとの協力関係は、グローバルな課題に取り組む上での産学連携の好例だといえるでしょう。

本基金の設立は、ICSの教員や学生が現代のグローバル課題に合致した研究を行う重要な機会を提供します。本基金が支援するプロジェクトが潜在的なブレークスルーをもたらすことを、ICS関係者一同とても楽しみにしています。